• 子育て
  • 2017.11.03

味覚の秋

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実りの秋、味覚の秋、旬のものが美味しいうちに!

…とこじつけて、食欲の秋が止まらない宮崎です。

毎年、夏はビール、秋は芋、栗、かぼちゃで確実に体重アップしてしまいます。

栄養士なのに…という声がちらほら聞こえてきたところで本題に。

 

そもそも「美味しい!」と感じるからこそ、ついつい食べ過ぎてしまうのではないでしょうか。

 

人の味覚は、主に舌表面にある味蕾(みらい)細胞が味物質をキャッチすることで感じます。

ご存知のように味覚には五味(甘味、塩味、酸味、苦味、うま味)がありますね。

ちなみに、辛みや渋みは食事の味を構成しますが、味蕾以外の細胞によって知覚される感覚

(例えば唐辛子などの辛みは痛覚を刺激します)のため、味覚には含まれません。

 

味蕾は老化によって機能が低下すると言われていますが、

加齢とともに食経験も積まれていくため、必ずしも味覚の低下にはつながらないようです。

 

それでは、子どもはどうでしょうか?

 

実は味蕾の数は成人よりも多く、五味への感受性も高いため、酸味や苦味は美味しくないものと認識されて

しまいがちです。子どもの頃お父さんが飲む晩酌ビールを一口味見という経験は誰しもある(?)と思いますが、

「この苦味、最高!」と感じる子どもは少ないでしょう。

 

子どもの偏食に対しては、どうして食べないの?とイライラするよりも、

味覚が敏感だから好き嫌いがあるのは仕方がない、とある程度おおらかな気持ちが必要かなと思います。

 

子どもの中には感覚過敏を持つ子もおり、特定の食品に対して過敏傾向を示すこともあります。

触覚過敏で野菜の繊維がどうしても苦手、視覚的に白いものしか食べられないという子どももいます。

食経験を積むことで味覚が発達し自然に食べられることもあれば、

学校給食が始まり味覚よりも優先しなくてはいけないことが増え自ら食べるようになる事もあります。

 

食行動は「美味しい!」と感じることから生まれますが、

やはり人は味覚だけではなく五感で食事を味わっているのだと言えますね。

 

ちなみにですが、味蕾細胞は舌の他に軟口蓋や咽頭、喉頭部にもあります。

ビールは苦味の美味しさだけでなく、喉越しまでも存分に味わうことができる素晴らしい飲み物です!

…とこじつけて、秋の味覚とともに嗜みましょうか。